Vue.jsのアプリケーション開発環境として、Vue.js公式から提供されているコマンドラインツール「Vue CLI」を簡単に触ってみます。
インストール
インストールする前の注意点として、Vue CLIのバージョン3以降はパッケージ名が「vue-cli」から「@vue/cli」に変更されました。
今回は「@vue/cli」を使用しますが、過去に「vue-cli」をグローバルにインストールしている場合、先にアンインストールする必要があります。
npmの場合 npm uninstall vue-cli -g yarnの場合 yarn global remove vue-cli
また、Vue CLIのバージョン4.xではNode.jsのバージョン8.9以降が必要(10以降を推奨)となっていますので、インストール前にご確認ください。
実際にインストールを行ってみます。
コマンドで下記を実行します。
npmの場合 npm install -g @vue/cli yarnの場合 yarn global add @vue/cli
これでグローバルにVue CLIがインストールできました。
インストール後、下記を実行してバージョン情報が表示されたらOKです。
vue --version
プロジェクトの作成
次にプロジェクトを作成します。
vue create プロジェクト名
プリセットの選択が表示されます。
デフォルトでは以下のような選択肢が表示されるかと思います。
? Please pick a preset: (Use arrow keys) > Default ([Vue 3] babel, eslint) Default ([Vue 2] babel, eslint) Manually select features
今回はVue2 + Babel + ESLint を選択しました。
少し待つとプロジェクトの作成が完了します。
作成したプロジェクトディレクトリに移動後、下記コマンドを実行します。
npm run serve
http://localhost:8080/ にアクセスすると、ページの表示を確認できました。
ディレクトリ構造
プロジェクトディレクトリ内の構造は以下のようになっています。
- node_modules
- public
- favicon.ico
- index.html
- src
- assets
- logo.png
- components
- HelloWorld.vue
- App.vue
- main.js
- assets
- .gitignore
- babel.config.js
- jsconfig.json
- package.json
- package-lock.json
- README.md
- vue.config.js
srcフォルダは主に開発用のファイルや、webpackでまとめるファイルを配置します。
main.jsがメインになるjsファイルで、デフォルトの内容は以下のようになっています。
import Vue from 'vue' import App from './App.vue' Vue.config.productionTip = false new Vue({ render: h => h(App), }).$mount('#app')
上記の2行目で読み込んでいるファイルがsrc/App.vueで、内容は以下のようになっています。
<template> <div id="app"> <img alt="Vue logo" src="./assets/logo.png"> <HelloWorld msg="Welcome to Your Vue.js App"/> </div> </template> <script> import HelloWorld from './components/HelloWorld.vue' export default { name: 'App', components: { HelloWorld } } </script> <style> #app { font-family: Avenir, Helvetica, Arial, sans-serif; -webkit-font-smoothing: antialiased; -moz-osx-font-smoothing: grayscale; text-align: center; color: #2c3e50; margin-top: 60px; } </style>
assetsフォルダは画像やCSSファイルなどのアセットファイル、componentsフォルダはコンポーネントファイルを配置します。
componentsフォルダ内にデフォルトで配置されているHelloWorld.vueの内容は以下のようになっています。
<template> <div class="hello"> <h1>{{ msg }}</h1> <p> For a guide and recipes on how to configure / customize this project,<br> check out the <a href="https://cli.vuejs.org" target="_blank" rel="noopener">vue-cli documentation</a>. </p> ~ 略 ~ </div> </template> <script> export default { name: 'HelloWorld', props: { msg: String } } </script> <!-- Add "scoped" attribute to limit CSS to this component only --> <style scoped> h3 { margin: 40px 0 0; } ul { list-style-type: none; padding: 0; } li { display: inline-block; margin: 0 10px; } a { color: #42b983; } </style>
publicフォルダはfaviconやrobots.txtのように、webpackでまとめないファイル(そのままの形を保持する必要があるファイル)などを配置します。
index.htmlはデフォルトの中身は以下のようになっています。
<!DOCTYPE html> <html lang=""> <head> <meta charset="utf-8"> <meta http-equiv="X-UA-Compatible" content="IE=edge"> <meta name="viewport" content="width=device-width,initial-scale=1.0"> <link rel="icon" href="<%= BASE_URL %>favicon.ico"> <title><%= htmlWebpackPlugin.options.title %></title> </head> <body> <noscript> <strong>We're sorry but <%= htmlWebpackPlugin.options.title %> doesn't work properly without JavaScript enabled. Please enable it to continue.</strong> </noscript> <div id="app"></div> <!-- built files will be auto injected --> </body> </html>
15行目のコメントアウトの部分に、webpackでまとめたjsファイルが入ります。
ビルド
最後にビルド機能を試してみます。
下記コードを実行します。
npm run build
distディレクトリにビルドされたファイルが生成されました。
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