Googleスプレッドシートのアドオンを使って、アナリティクスAPIのマトリクスとディメンションの項目で個人的に使いそうなものをいくつか試してみます。
マトリクスとディメンションについて
マトリクス(Metrics)はデータを定量化したものです。
セッション数やページビュー数、離脱率、コンバージョン率など、主に値が数値になる項目が該当します。
ディメンション(Dimensions)はデータの属性です。
マトリクスの値をどのような側面から絞り込むかを示す項目で、デバイスや地域、ランディングページ、キーワードなどがあります。
例えば、以下のようなデータを見たいとします。
- 先月のページビュー数
- デバイス毎の直帰率
- ページ毎の滞在時間
この場合、「ページビュー数」「直帰率」「滞在時間」に当たるものがマトリクス、「先月(月)」「デバイス」「ページ(URL)」に当たるものがディメンションになります。
詳しい説明は公式のヘルプをご確認ください。
マトリクス
実際にGoogleスプレッドシートのアドオンを使って試してみます。
設定方法などは以前に記事を投稿していますのでそちらをご確認ください。
今回は前月1ヶ月のデータを取得するようにしてみます。
Last N Daysの値を空にして、Start Dateに「=DATE(YEAR(TODAY()),MONTH(TODAY())-1,1)」、End Dateに「=EOMONTH(TODAY(),-1)」を設定します。
この状態でMetricsに項目を追加して表示を確認してみます。
User
Userのマトリクスの項目をいくつか試してみます。
Metricsの項目に以下の内容を追加します。
ga:users ga:newUsers ga:percentNewSessions
新しくレポートを作る場合、ga:usersはUsers、ga:newUsersはNew Users、ga:percentNewSessionsは% New Sessionsを選択してください。
レポートを出力してみると、以下のように表示されました。
ga:users | ユーザー数。 |
---|---|
ga:newUsers | 新規ユーザー数。 |
ga:percentNewSessions | 新規セッション率。 |
Session
Sessionのマトリクスの項目を試してみます。
Metricsの項目に以下の内容を追加します。
ga:sessions ga:sessionDuration ga:bounceRate ga:bounces ga:hits
新しくレポートを作る場合、ga:sessionsはSessions、ga:sessionDurationはSession Duration、ga:bounceRateはBounce Rate、ga:bouncesはBounces、ga:hitsはHitsを選択してください。
レポートを出力してみると、以下のように表示されました。
ga:sessions | セッション数。 |
---|---|
ga:sessionDuration | セッション時間。 |
ga:bounceRate | 直帰率。 計算はga:bounces / ga:sessions |
ga:bounces | 直帰数。 |
ga:hits | ヒット数。 |
Goal Conversions
Goal Conversionsのマトリクスの項目を試してみます。
Metricsの項目に以下の内容を追加します。
ga:goal1Completions ga:goalCompletionsAll ga:goal1ConversionRate ga:goalConversionRateAll
新しくレポートを作る場合、ga:goal1CompletionsはGoal XX Completions、ga:goalCompletionsAllはGoal Completions、ga:goal1ConversionRateはGoal XX Conversion Rate、ga:goalConversionRateAllはGoal Conversion Rateを選択してください。
XXに当たる部分は適宜変更してください。
レポートを出力してみると、以下のように表示されました。
ga:goalXXCompletions | 目標XXの完了数。 |
---|---|
ga:goalCompletionsAll | 全ての目標の完了数。 |
ga:goalXXConversionRate | 目標XXのコンバージョン率。 計算はga:goalXXCompletions / ga:sessions |
ga:goalConversionRateAll | 全ての目標のコンバージョン率。 計算はga:goalCompletionsAll / ga:sessions |
Page Tracking
Page Trackingのマトリクスの項目を試してみます。
Metricsの項目に以下の内容を追加します。
ga:pageviews ga:pageviewsPerSession ga:timeOnPage ga:exitRate
新しくレポートを作る場合、ga:pageviewsはPageviews、ga:pageviewsPerSessionはPages / Session、ga:timeOnPageはTime on Page、ga:exitRateは% Exitを選択してください。
レポートを出力してみると、以下のように表示されました。
ga:pageviews | ページビュー数。 |
---|---|
ga:pageviewsPerSession | ページ / セッション。 計算はga:pageviews / ga:sessions |
ga:timeOnPage | ページ滞在時間。 |
ga:exitRate | 離脱率。 計算はga:exits / (ga:pageviews + ga:screenviews) |
Event Tracking
Event Trackingのマトリクスの項目を試してみます。
Metricsの項目に以下の内容を追加します。
ga:totalEvents ga:uniqueEvents ga:eventValue
新しくレポートを作る場合、ga:totalEventsはTotal Events、ga:uniqueEventsはUnique Events、ga:eventValueはEvent Value、を選択してください。
レポートを出力してみると、以下のように表示されました。
ga:totalEvents | 合計イベント数。 |
---|---|
ga:uniqueEvents | ユニークイベント数。 |
ga:eventValue | イベントの値。 |
ディメンション
次にディメンションの設定を試してみます。
マトリクスは必須項目なのでMetricsにga:sessionsを設定して、Sortに-ga:sessionsを設定して降順にします。
この状態でDimensionsに項目を追加して表示を確認してみます。
User
Userのディメンションの項目をいくつか試してみます。
Dimensionsの項目に以下の内容を追加します。
ga:userType
新しくレポートを作る場合はUser Typeを選択してください。
レポートを出力してみると、以下のように表示されました。
ga:userType | ユーザー種別。 New Visitor(新規ユーザー)かReturning Visitor(リピーター)。 |
---|
Traffic Sources
Traffic Sourcesのディメンションの項目を試してみます。
まずはキーワードを試してみるので、Dimensionsの項目に以下の内容を追加します。
ga:keyword
新しくレポートを作る場合はKeywordを選択してください。
レポートを出力してみると、以下のように表示されました。
次に参照URLを試してみます。
Dimensionsの項目に以下の内容を追加します。
ga:fullReferrer
新しくレポートを作る場合はFull Referrerを選択してください。
レポートを出力してみると、以下のように表示されました。
次に参照やメディアを試してみます。
Dimensionsの項目に以下の内容を追加します。
ga:source ga:medium ga:sourceMedium
新しくレポートを作る場合、ga:sourceはSource、ga:mediumはMedium、ga:sourceMediumはSource / Mediumを選択してください。
レポートを出力してみると、以下のように表示されました。
ga:keyword | 検索のキーワード。 |
---|---|
ga:fullReferrer | 完全な参照URL。 |
ga:source | 参照元。 |
ga:medium | メディア。 |
ga:sourceMedium | 参照元/メディア。 |
Goal Conversions
Goal Conversionsのディメンションの項目を試してみます。
Goal Conversionsではマトリクスをga:goalConversionRateAllに変更して、Dimensionsの項目に以下の内容を追加します。
ga:goalCompletionLocation ga:goalPreviousStep1 ga:goalPreviousStep2 ga:goalPreviousStep3
新しくレポートを作る場合、ga:goalCompletionLocationはGoal Completion Location、ga:goalPreviousStep1はGoal Previous Step – 1、ga:goalPreviousStep2はGoal Previous Step – 2、ga:goalPreviousStep3はGoal Previous Step – 3を選択してください。
レポートを出力してみると、以下のように表示されました。
ga:goalCompletionLocation | 目標の完了の場所。 |
---|---|
ga:goalPreviousStep1 | 目標の前のステップ1。 |
ga:goalPreviousStep2 | 目標の前のステップ2。 |
ga:goalPreviousStep3 | 目標の前のステップ3。 |
Platform or Device
Platform or Deviceのディメンションの項目を試してみます。
まずはデバイスの種類を試してみるので、Dimensionsの項目に以下の内容を追加します。
ga:deviceCategory
新しくレポートを作る場合はDevice Categoryを選択してください。
レポートを出力してみると、以下のように表示されました。
次にブラウザの種類を試してみます。
Dimensionsの項目に以下の内容を追加します。
ga:browser ga:browserVersion
新しくレポートを作る場合、ga:browserはBrowser、ga:browserVersionはBrowser Versionを選択してください。
レポートを出力してみると、以下のように表示されました。
次にOSの種類を試してみます。
Dimensionsの項目に以下の内容を追加します。
ga:operatingSystem ga:operatingSystemVersion
新しくレポートを作る場合、ga:operatingSystemはOperating System、ga:operatingSystemVersionはOperating System Versionを選択してください。
レポートを出力してみると、以下のように表示されました。
次にモバイル端末の種類を試してみます。
Dimensionsの項目に以下の内容を追加します。
ga:mobileDeviceBranding ga:mobileDeviceModel
新しくレポートを作る場合、ga:mobileDeviceBrandingはMobile Device Branding、ga:mobileDeviceModelはMobile Device Modelを選択してください。
レポートを出力してみると、以下のように表示されました。
ga:deviceCategory | デバイス種類(desktop/mobile/tablet)。 |
---|---|
ga:browser | ブラウザの種類。 |
ga:browserVersion | ブラウザのバージョン。 |
ga:operatingSystem | OSの種類。 |
ga:operatingSystemVersion | OSのバージョン。 |
ga:mobileDeviceBranding | モバイル端末のメーカー名。 |
ga:mobileDeviceModel | モバイル端末のモデル名。 |
Geo Network
Geo Networkのディメンションの項目を試してみます。
Dimensionsの項目に以下の内容を追加します。
ga:country ga:region ga:city
新しくレポートを作る場合、ga:countryはCountry、ga:regionはRegion、ga:cityはCityを選択してください。
レポートを出力してみると、以下のように表示されました。
ga:country | 国名。 |
---|---|
ga:region | 地域。 |
ga:city | 都市名。 |
System
Systemのディメンションの項目を試してみます。
Dimensionsの項目に以下の内容を追加します。
ga:language
新しくレポートを作る場合はLanguageを選択してください。
レポートを出力してみると、以下のように表示されました。
ga:language | 言語。 |
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Page Tracking
Page Trackingのディメンションの項目を試してみます。
まずはページパスとタイトルを試してみるので、Dimensionsの項目に以下の内容を追加します。
ga:pagePath ga:pageTitle
新しくレポートを作る場合、ga:pagePathはPage、ga:pageTitleはPage Titleを選択してください。
レポートを出力してみると、以下のように表示されました。
次にページパスの各階層を試してみます。
Dimensionsの項目に以下の内容を追加します。
ga:pagePathLevel1 ga:pagePathLevel2 ga:pagePathLevel3 ga:pagePathLevel4
新しくレポートを作る場合、ga:pagePathLevel1はPage path level 1、ga:pagePathLevel2はPage path level 2、ga:pagePathLevel3はPage path level 3、ga:pagePathLevel4はPage path level 4を選択してください。
レポートを出力してみると、以下のように表示されました。
次にランディングページを試してみます。
Dimensionsの項目に以下の内容を追加します。
ga:landingPagePath
新しくレポートを作る場合はLanding Pageを選択してください。
レポートを出力してみると、以下のように表示されました。
次に2ページ目を試してみます。
Dimensionsの項目に以下の内容を追加します。
ga:secondPagePath
新しくレポートを作る場合はSecond Pageを選択してください。
レポートを出力してみると、以下のように表示されました。
次に離脱ページを試してみます。
Dimensionsの項目に以下の内容を追加します。
ga:exitPagePath
新しくレポートを作る場合はExit Pageを選択してください。
レポートを出力してみると、以下のように表示されました。
ga:pagePath | ページパス。 |
---|---|
ga:pageTitle | ページタイトル。 |
ga:pagePathLevel1 | ページパスの第1階層。 |
ga:pagePathLevel2 | ページパスの第2階層。 |
ga:pagePathLevel3 | ページパスの第3階層。 |
ga:pagePathLevel4 | ページパスの第4階層。 |
ga:landingPagePath | ランディングページのページパス。 |
ga:secondPagePath | 2ページ目のページパス。 |
ga:exitPagePath | 離脱ページのページパス。 |
Event Tracking
Event Trackingのディメンションの項目を試してみます。
Dimensionsの項目に以下の内容を追加します。
ga:eventCategory ga:eventAction ga:eventLabel
新しくレポートを作る場合、ga:eventCategoryはEvent Category、ga:eventActionはEvent Action、ga:eventLabelはEvent Labelを選択してください。
レポートを出力してみると、以下のように表示されました。
ga:eventCategory | イベントカテゴリ。 |
---|---|
ga:eventAction | イベントアクション。 |
ga:eventLabel | イベントラベル。 |
Time
Timeのディメンションの項目を試してみます。
まずは年や月を試してみるので、Dimensionsの項目に以下の内容を追加します。
ga:year ga:month ga:yearMonth
新しくレポートを作る場合、ga:yearはYear、ga:monthはMonth of the year、ga:yearMonthはMonth of Yearを選択してください。
レポートを出力してみると、以下のように表示されました。
次に日を試してみます。
Dimensionsの項目に以下の内容を追加します。
ga:day ga:date
新しくレポートを作る場合、ga:dayはDay of the month、ga:dateはDateを選択してください。
レポートを出力してみると、以下のように表示されました。
次に週を試してみます。
Dimensionsの項目に以下の内容を追加します。
ga:dayOfWeek
新しくレポートを作る場合はDay of Weekを選択してください。
レポートを出力してみると、以下のように表示されました。
次に時間を試してみます。
Dimensionsの項目に以下の内容を追加します。
ga:hour
新しくレポートを作る場合はHourを選択してください。
レポートを出力してみると、以下のように表示されました。
ga:year | 年。 形式はYYYY。 |
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ga:month | 月。 形式はM。 |
ga:yearMonth | 年月。 形式はYYYYMM。 |
ga:day | 日。 形式はD。 |
ga:date | 年-月-日。 形式はYYYY-MM-DD。 |
ga:dayOfWeek | 曜日。 形式は0~6。 |
ga:hour | 時間。 形式はH。 |
今回試した項目以外にも色々とありますので、詳しくは公式リファレンスでご確認ください。
【参考サイト】
- Dimensions & Metrics Explorer | アナリティクス Reporting API v4 | Google Developers
- ディメンションと指標 – アナリティクス ヘルプ
バナーのクリック数をスプレッドシートに自動抽出する方法はございますでしょうか。
もしご存知でしたらご教授いただきたいです。
毎回GAにログインして確認という手間を無くしたいのと、GAのアカウントのない人も確認できるようにしたいです。
かなり調べているのですがそのような情報について記載されているページがなく…
もいさん
コメントありがとうございます。
バナーのクリック数とのことなので、Event Trackingで取得・出力ができるのではないでしょうか。